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ヴァニティフェア概略
誕生時代:1868年〜1914年主な技法:カリグラフィー カラーリトグラフ
主な用途:壁面ディスプレイ
ヴァニティフェアとは
Vanity Fairを直訳すると、“虚栄と歓楽に満ちた現世”と言うことになります。大英帝国時代を皮肉った言い回しでなんともイギリスらしいと言えるでしょう。Vanity Fairは、1868年〜1914年の初めまでの46年間、ヴィクトリアン後期からエドワーディアンにかけてのイギリスの輝かしき時代を反映した週刊誌です。内容的には、話題のイベントや発行物、シアターや新刊本の紹介、連続小説、クロスワードなどを織り交ぜた当時最新の雑誌でした。
この雑誌の中で、当時話題の著名人(政治家、アーティスト、牧師、科学者、作家、スポーツ選手などあらゆるジャンル)の特徴を誇張した風刺画 (カリグラフィー) がその記事と共に載せられていました。
イギリス人を中心として、ヨーロッパやアメリカ人からも、話題人であれば記事になり、現在歴史上に名の残るような人も掲載されています。このカリグラフィーを描いた画家は、その当時最も活躍していたトップのイラストレーターが起用されていました。ヴァニティーフェアに掲載されたカリグラフィーはトータル枚数で2300点を越し、イラストレーターは90人を越します。どの作品も一目瞭然にVanity Fairと分かるほど、個性的に描かれているのが特徴です。
その中でも、最も有名なのが“SPY”という名称で知られているLeslie Ward氏です。彼は当時の中流、上流階級のファッショナブルな社交生活を風刺しました。
このカリグラフィーの技法は、カラーリトグラフです。これは手間のかかるヴィクトリアン方式で幾つもの石灰岩のブロックを使用して刷る版画です。この特徴的な風刺画は現在、世界中でコレクタブルアイテムとして人気があります。英国の老舗デパート「ハロッズ」でも取り扱い、紳士服売り場には、ファッション図鑑のように飾られています。また、英国料理の老舗レストランで有名なRule’s(1798年創業)や、かつてジェントルマンズクラブであった「GREEN’S」などでも、インテリアとしてコレクションされている程です。